目次
はじめに
ブレーキペダルとマスターシリンダーの間のリンク部がピン接続となっていましたが、何とかピロボールを取付けました。その記録になります。
経緯
つい先日、GS1200SS用純正ステップを流用し取付けたところになります。
干渉した箇所を何カ所が避けながら、ひとまず取付けることが出来ました。
特に右側のステップは、フレームに溶接されたマスターシリンダー固定用ステーと大きく干渉し、さらにブレーキのバンジョーアダプターがフレームと干渉したりと、色々と面倒な事がありました。それ程単純な作業でありませんでした。
この記事は、プッシュロッド端部にロッドエンド(プッシュロッド)を取付ける内容ですが、この引き金となったのは、ブレーキバンジョーアダプターがフレームと干渉したところから始まります。
まずはステップを取付けることを優先したため、結果的に曲がったバンジョーアダプターに変更して対処しました。が、マスターシリンダーの取付け位置をオフセットさせれば、ギリギリ避けられそうではないか?と考えました。
そこで試しにピロボールを取り付けることにしました。
ゲイルスピードのような高級パーツメーカーの商品やホンダ・レーシングのレーサーモデル等には、この部位にピロボールが採用されています。
これを今回のマスターシリンダーオフセットの参考としました。
このようなロッドエンド(ピロボール)付プッシュロッドを、ブレーキペダルと接続しようとすると、マスターシリンダーをオフセットして取付けることになります。
本来ピロボールは操作性の向上を狙ったモノでしょうが、ここではオフセットさせるための手段も兼ねる事にしました。決して操作性アップを狙った改造ではありませんが、結果として少し性能アップが出来れば?ラッキー程度なカスタムです。
私的にはもう必要のない取付けとなってしまいましたが、折角購入したピロボールを無駄にしたくはありません😊(800円くらいでしょ!)
ここに試しに取付けた記録を残しておきます😁
部品購入
ロッドエンド(ピロボール)はそれ程高価なモノではなく、最も安価なモノで1個800円前後にてネット購入出来ます。
純正品に多くされるプッシュロッドのネジ部のサイズはM8サイズになります。
ブレーキペダルがプッシュロッドと連結される端部からマスターシリンダーまでの寸法がとても短く、パッと見ても分かるように雌ネジタイプの一部を切断しても、ギリギリ入る?位の寸法しかありませんでした。
一筋縄ではいかないことは承知の上で、M8サイズ雌の右ネジ鋳物のタイプのロッドエンドを購入しました。
逆ネジや左ネジと記載された商品を間違って購入しないよう気をつけなければなりません。
ステンレス製のモノでも2000円以下で購入出来ます。こちらはステンレス材の恐らくは切削タイプ?のロッドエンドでは? これなら鉄の鋳物タイプと比べると、高強度が期待出来るため、不要な長さをカットして使用できるのでは?と思われます。
でも今回は、安価な鉄の鋳物タイプを使い、マスターシリンダー取り付け位置をオフセットさせる改造方法を採用しました。
購入したピロボールの全長は47mmになります。
しかしこの寸法より重要な寸法が他にあります。
差込むプッシュロッドのネジ部が、ピロボールの中に差し込まれて、どれだけラップさせることができるか?の方が重要な寸法ですね。
それを知る上で、ボール中心部から端部までの長さと、ネジ込み部の長さが必要な寸法になります。
ボール中心から端までの長さは36mm。
ネジ部の長さは25mm。
この寸法が分かれば、おおよそ取付けられそうか判断出来ます。
ボールの厚みは12mmになります。
よってこのピロボール単体で、ブレーキペダルから横へ6mmオフセットすることになります。
ブレーキペダルの接続部の厚みが6mmでしたので、その半分の3mmを加えた9mmオフセットすると分かりました。
そこでマスターシリンダー取付部に入れるスペーサーとして、10mmのカラーを購入しました。
このスペーサーにより、マスターシリンダーを取り付けるボルトサイズをM6×35mmとしました。
さらにピロボールのボールの穴は8mmなので、6mmに変換するカラー(はみ出す量は2mm)も用意しました。
このネジ変換カラーによりピロボールが、2mmほど更にオフセットしますので、オフセットは単純に11mmと見積もれます。
詳しく寸法が表示されている商品は、事前に計画を立てやすく助かりますね。
取付
取付作業ですがピン構造となる箇所をピロボールと取替えるだけ!と言いたかったのですが、そんなに甘くはありませんでした。
マスターシリンダーの端部からピン部まで測ってみると?
ブレーキペダルの向きが最も上になる位置にした時が、プッシュロッド長さ最大となりますが、その長さで50mmしかありません💦💦💦
ピロボールの長さが長いと言うのか?
プッシュロッドが短すぎると言うのか?
先のピロボール寸法を見てもらえれば分かりますが、物理的に入りません。
う〜ん💦💦
10mmオフセットさせるだけの空間は、こんなに余裕があるのに〜
こうなるとマスターシリンダーの取付位置を上へ15mmほどオフセットさせるか?
それともピロボールのネジ込み余長部を15mmカットするか?
の2択となります。
どっちを選ぶか?悩む〜
って事で、金属切売りされている横山テクノさんより、アルミ平板幅15mm✕厚み10mm✕長さ90mmを送料込み1本600円ほどにて購入しました。
マスターシリンダーをオフセットさせる事にしました。
平板購入したことで、折角購入したM6用10mmスペーサーは不要となりました💦💦
分かっているけどやめられません。このムダ遣い。でもご利用は計画的に! です💦💦
スペーサー兼オフセットさせるため、少し加工してブラケットを製作することにしました。
寸法的にはマスターシリンダーと同じ45mmピッチの穴を開け
更に15mmオフセットさせたM6のネジ穴(下穴5mmにM6ネジタップ加工)を開けるだけの簡単な加工になります。
この4つの穴加工でオフセットさせるアルミ材のブラケットの形となり、ブラケットとマスターシリンダーをボルト固定してみると形が見えて来ましたね。
このブラケットもマスターシリンダーと一部干渉しましたので、ヤスリで削り取りました。
そうして組立てみるとピッタリ!
イメージ通りのスペーサー兼ブラケットが完成しました。
アルミ材は錆び難いというだけで、無塗装だと直ぐに錆びてしまうので、下地処理塗装のミッチャクロンマルチにて錆止めしておきました。
今後時間があるときに上塗りとして、シルバー塗装します。
ロッドエンド側は部材を組合せるだけなので、とても簡単です。
製作したブラケットを実際に取付けてみると?
ピッタリ!
マスターシリンダー頭の出っ張りとタンデムステップとのクリアランスは数mmあり、干渉せず取付けられました。
プッシュロッド側のロッドエンドピロボールは、調整代のある取付け具合となりました。
プッシュロッドからマスターシリンダーまでのセンターは、ズレもなく取付けられました。
ブレーキペダルとの接続部の固定に用いたナットを、緩み止めナットに変更しておきました。
他にも気になった点として、マスターシリンダーの取付け位置を変更しましたので、リザーバータンクとの間のホースにストレスを相当掛けているのでは?と心配でしたが、それ程でも無かったことから、そのまま取付けることにしました。
が、よく見ると?
グネっと曲がってました。
これでは何か対策しておかないと、あとで後悔しそうでしたので、数センチカットしました。
まずは取付けとしては、全体としては大成功🙌🙌🙌
最後に
ホンダレーシングのピロボール付きプッシュロッドを購入した方が、早かったですね。そんな事は承知の上でこのロッドエンド取付けをしました。手間がそれなりに掛かりましたし、半分余計な作業だったと思っていますが、自己満足度高く大成功と呼べるでしょう🙌🙌🙌
ステップ取付け位置の変更と合わせて、全体的な操作性アップが気になります。
これは乗ってみないと分かりませんので、近場のツーリングへ出掛けてみたいと思います。
【追記】
試乗してみたところ?
ブレーキペダルからマスターシリンダーを押す動きが、より滑らかになりましたので、ブレーキの操作感が良くなりました。
他にはマスターシリンダー取付ける位置を、オフセットさせたことで、どうやらバンジョーアダプターの角度が30度では曲がりすぎて、すぐ横の配線コネクター根本部に擦れてました。
そこでバンジョーアダプターの角度を20度に変更し、擦れそうな箇所を回避しました。
色々なことに気を付けないといけませんよね。