目次
はじめに
イナズマ1200のフロントフォークですが、とてもプアな仕様でしたので、DIYレベルになりますが、改造していくことにします。
カートリッジイミュレーターの組み込み
イナズマ1200のノーマルフロントフォークの減衰力発生のタイプは、ダンパーロッド(減衰力を、油が穴を通る際の抵抗力により発生)なので、油の粘性度をかえたり、穴を大きさを変えないと、減衰力を変えられません。
ダンパーロッドのオイルが流る穴をドリルで拡大するなんて、躊躇ってなかなか出来ません。
どこまで穴を広げたら良いのか分からないまま、元の状態に戻し難くなるような穴開け加工なんてできません。
逆に、穴を塞ぐほうも同じです。
フロントフォークの改造は、まだまだ職人(プロ)に頼むのが一般的でしたが、その価格はかなりの高額でした。
むしろフロントフォークを社外品に交換し、アクスルシャフトや、カラーの調整することの方が流行りでした。
そんな当時に、デイトナが代理店になり、レーステック社のカートリッジイミュレーターと言う、圧縮側のダンパー調整出来る商品が販売されました。
それこそネット情報など、まだまだ乏しい時であったのですが、興味本位にて恐る恐るそれを内部に組み込みました。
カートリッジイミュレーターの本体
この部品が、圧縮側の減衰を受け持つ代わりに、今まで圧縮側の減衰を受けもってきた4ミリ位の穴は、大きくしてキャンセルさせます。
8ミリ穴を6箇所に増やします。
取付けは、ダンパーロッドとスプリングの間に挟む形にて配置させます。
バネの力だけで挟むだけで、ボルト等にて固定はしていません。
そんな大雑把な改造です。
乗り心地と改造の方向性
この商品はノーマルの状態にて、ただ組み込んだだけでは、低速時にゴツゴツした感触がありました。
これは、初速時及び低速時のオイル流路が不足しているためと考えられます。
カートリッジイミュレーターのバネが作動し、オリフィスが開く前に、パイロット的に流れないと、フォークの沈みこみ始めでの抵抗になるに過ぎません。
カートリッジイミュレーターのバネ作動時のタイムラグによって、フロントフォーク全体としては、反動としてゴツゴツした感触になっていました。
この問題は初速~低速域だけであって、中速~高速時の作動は良好でした。
何回も何回も分解と加工、組込、試乗して、その結果から考察し、穴径の拡大や穴の数追加を、少しずつ行ってきました。
結果、初期は2ミリ~3ミリの穴1つが、現在は穴が4つ、対角配置されることになりました。
ノーマルのダンパーロッドは、確か4ミリくらいの穴が一つだけだったので、結果的に低速寄りのセッティングには、これに近い穴の断面積が必要なんですね。
高速時はカートリッジイミュレーターのオリフィス流路に任せるようなセッティングになりました。
ダンパーが原因だと分からなった時には、ゴツゴツした感じは、バネのせいで無いかと思い、バンディット1200の純正不等ピッチバネも中に組み込みました。
バネ交換して少しは改善されましたが、車重の違い(バネレートの違い)から、プリロード調整は緩め(抜く側)にしないと、ゴツゴツと感じました。
そこで、イニシャルプリロードも調整し、自分仕様にしています。
まあ、同じクラスの純正バネですし、長さもほぼ同じですので、すんなり組み込むことが出来ました。
最近の同様品
ダンパーは、今ではYSSなどから似たものが安く販売されていたりし、とても良い時代です。
その前に、リッターバイクにダンパーロッドタイプのフォークは、今じゃ時代遅れなんでしょうが⤵️
まだまだ、乗れる状態キープしてますから、これからもメンテナンスしながら乗りますよ。
次回、フォークを分解する時、このカートリッジイミュレーターの穴の数と大きさなどの詳細をお見せします。
おバカな改造ですが、安価でもしっかりとした乗り心地になってきました。
後に大きく改造し、ダンパーを変更しました。