イナズマ1200整備日記

イナズマ1200のバイク整備と、整備と称するDIYレベルで出来るプチカスタムを行っていきます。そんな記録とキャンプツーリングに必要な小道具類などをDIYした記録、そして旅行の記録です。

フロントフォーク改造(バンディット1200ダンパー交換・取付)

目次

 

おさらい

イナズマ1200 フロントフォーク(サスペンション)改造の続きになります。

まず、改造その3の内容をおさらいします。

兄弟車から純正部品の流用するため、寸法計測しました。

minow.hatenablog.com

そこで、アウターチューブはイナズマ1200純正とし、その外のパーツであるインナーチューブやダンパーなどはバンディット1200純正部品の流用としました。

 

と言うことは、アウターチューブとインナーチューブ下部に配置されるオイルロックピースとの取り合い、マッチングが気になります。

 

オイルロックピースはアウターチューブの凹みに嵌まるような形状になっています。

ここは、アウターチューブとの取り合い箇所になりますので、寸法が合うか非常に気になります。

 

他にもマッチングを確認すべき箇所はあります。

オイルシールやスライドメタル周りについては、同じインナーチューブ径であること、ガイドとなる金属パーツが共通であることから、恐らくマッチングしているはず。

というところからの続きになります。

 

作業の続き

それでは作業の続きになります。

イナズマ1200のフロントフォークを分解したら、真っ先にオイルロックピースを確認します。

 

分解には、インパクトドライバーが無いと、分解は厳しいです。最近ではホームセンターにて充電式(14ボルト以上)のものがレンタルできるので、便利です。

私は、以前にスプロケット交換のため購入したコード式のもので外しました。

6角の6mmロングソケットレンチも必要です。

 

 

それでは、オイルロックピースを比較してみます。
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横に並べてみると、テーパーの形状が異なるのが分かります。

 

次に、右側がバンディット、左側がイナズマのオイルロックピースを真上からみたものになります。

内径も異なります。f:id:Minow:20200617181734j:image

 

 

しかし、そんなところの寸法は関係有りません。アウターチューブとの取り合い箇所の寸法が重要なんです。
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写真のように、オイルロックピースの下側を合わせてみましたところ、アウターチューブとの取り合いはピッタリ同じです。

 

ここの取り合いが同じだと、オイルロックピースの流用が簡単に出来ます。

本当に良かったですね。

 

バンディット1200のオイルロックピースが使えそうだと言うことは、インナーチューブとダンパーが、無加工にて接続出来そうだと言うことです。

 

このオイルロックピースは、インナーチューブの下側開口に合わせて製作されたものですから、ほぼセット物みたいなものです。

さらに、アウターチューブと接続させる金具です。

流用するとき、このオイルロックピースだけは、ワンオフ製作しなくてはいけないかと考えていました。

 

 

しかし、まだ安心出来ません。もう1つ確認出来ていない箇所があります。

それは、イナズマ1200のアウターチューブの深さ方向の寸法は?です。
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OK!

心配するに値しませんでした。

数ミリ違いますが、アウターチューブの長さもさることながら、ガイドブッシュ取付位置等の内側の寸法も、ほぼバンディット1200と同じです。

 

と言うことは?

 

組上がった時の全体寸法は、バンディットのフォークとほぼ同じ全長になりそう。

 

 

ここで脇道に逸れます。

両車のインナーチューブですが、構造が異なります。寸法も異なります。


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スライドメタルの幅も異なります。

バンディット1200のスライドメタル部品番号:51121-17C00 だけ、今後のメンテナンスに必要な番号になります。

 

他の消耗部品として、ガイドブッシュ、シールスペーサー、オイルシール、ダストシールは同じですので、イナズマ1200のパーツリスト通りに注文出来ます。


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長さも5ミリ近く異なります。

(イナズマ1200の方が数ミリ長いのです。しかし、使わないので詳しく計測しません。)

 

 

 

ここで本筋に戻ります。

部品の組み合わせにて、流用が可能でありそうだとわかりましたので、いよいよ組み立てに入ります。

 

アウターチューブとインナーチューブを組み合わせてみて、最も縮んだ状態の長さは?
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OK!

バンディット1200とほぼ同じ寸法です。

ダストシール取り付ける位置からトップまでの長さもほぼ同じ。

 

では、最も伸びた状態は?

って、ここは測ることなく、バンディット1200とほぼ同じになります。

それは、インナーチューブの稼働域は、ダンパーロッドの中間部にあるバネの付いたストッパーが上端になりますからね。

インナーチューブとダンパーロッドをそのまま流用したのですから、ストロークは当然バンディット1200の数値そのままになります。

最も縮んだ状態がほぼ同じであれば、最も伸びた状態の長さは、ストローク分を加えた数値となります。

(実際には心配なので確認しました。が、その通りなので写真は撮っていません。)

 

 

ここまでで問題ありそうな寸法箇所はなかったので、このまま組み上げることにします。

 

念のため何回かストロークさせながら、どこかで干渉していないか、引っ掛かりが無いか確認しましたが、こちらも問題なさそうです。

念のためダンパーの稼働域も確認しておきます。

 

ここで、作業途中でありますが、雨が降ってきたため、フォークの組立作業は、部屋に持ち込み作業しました。

おかげで部屋がフォークオイル臭くなりました。その悪臭について、家族からクレームがきました。

それで、ここから作業は急ピッチで進めましたので、早く組み上げるため、組み立て作業の途中の写真や、組み上げた状態の写真は、撮っていません。

いや、完全に撮り忘れました。

が、組立作業自体は、容易に想像できるものですので、省略します。

 

補足になります。

アウターチューブボトムのワッシャーですが、なかなか取り難いです。

でも、アストロプロダクツのピックアップツールを使うと簡単に取れます。

セットの中でも、普段は最も使わない曲がりをした物が、ここでは活躍します。


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これを、

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この方向から差し込んで、引っ掻けてコジルと取れます。

 

 

 

組み立てる最中、今後の改造(チューニング)する方向性も考えて作業を進めます。

 

スプリングは、油冷バンディットファイナルエディションのスプリングを、イナズマ1200に流用していましたので、今回はどちらを使うか迷いました。

油冷ファイナルエディションの方が、スプリング径が太く、ピッチが密、そして全長が長いのです。

ということは、これを最初に組むにはスプリングのカラーをカットしてしまいますので、元に戻し難くなります。

ここは大人しく、そのまま組み上げることにします。

今後、バネを交換するかどうかは、乗ってみた後の感触から判断することにします。

 

 

フォークオイルは、マニュアル通り#10(10G)とします。

 

 

しかし、エアー抜きしながらピストンを動かしたのですが、粘度#10は固すぎないか?って思いました。

もっと柔らかい#5か、カートリッジ専用オイルにすべきなのでは?って感じました。

ここも試乗してみて、ダメなら交換します。

 

 

油面調整ですが、これもマニュアル通り(スプリング無しの状態)107ミリでセットしました。

 

全体を組み上げて、手で押してみましたが、圧縮側の手応えは良い感じです。

が、伸びの動き(戻り)が遅過ぎませんかね。オイルの粘性が固すぎではないかと感じます。

油面調整については、押したときに最圧縮側でエアバネとして踏ん張りますので、問題なさそうです。

(油面調整とは、エアバネとして作用させるための空気体積の調整になりますからね。素直にバンディット1200に対するメーカー推奨値を参考にします。なお、同じ位の車重であることから、同じ位の数値になります。ここは参考数値として採用します。)

 

 

まずは乗ってみないと感触が分かりませんが、バンディットの純正仕様で乗ってみて、調整していくこととします。

 

すぐにインナーチューブ交換、スライドメタル類の交換も行いますので、その時に何かしら変更するでしょう。

きっと。

 

まとめ

今回のイナズマ1200フロントフォーク改造をまとめますと、イナズマ1200のアウターチューブを残し、ほかのパーツはバンディット1200フォーク部品を流用した仕様となりました。

 

最後に

セッティングは、今後リヤサスを調整して探していきます。

そしてリヤサスの調整代を試し終えたら、またフロントフォークの仕様を変更し、新たなセッティング作業を楽しみます。

 

心配事としては、さらなる乗り心地を求め、カートリッジ内部のバルブ変更や、またダンパーの交換にまで発展せぬことを願うばかりです。

そこは自制心だけの話ですね(笑)

 

この後も改造とインナーチューブ交換を続けることとなりました。

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フロントフォークのメンテナンスには、油面ゲージがあると便利です。