目次
はじめに
これまで20年以上かけて5万キロ走行してきました。見た目は良好なスイングアームでしたが、下側からよく見てみたところパックリと割れてしまっていました。
アルミ溶接し補修してもすぐに割れるだけだと思いますので、仕方なく部品交換することにしました。
新品はすでに廃番となりましたので、中古品を購入しました。
ニードルローラーベアリング交換
中古品のスイングアームはニードルローラーベアリングの状態は良くないと思いますので、スイングアームを交換する前に交換することにしました。
スイングアームをここ数年間毎年外してますね☺
因みにこの純正品スイングアームに採用されていたベアリングは、日本トムソン IKO TA2530Z でした。
以前に外したときは、KOYO製だったような?
まずはこの古いベアリングを取り外すことから始めました。
取り外す際に叩き出す方法もありますが、まずは別の趣味で購入した内径25mmまで対応したパイロットベアリングプーラーを使用してみました。
値段ですがアストロプロダクツのプーラーは12000円程度します。
しかしこのベアリングプーラーのコマを合わせてみると、数mmプーリー側の方が短い?
プーリーを差し込んだ際にベアリング出口側だと数mm足りませんが、ローラーベアリングとの隙間にプーリーの爪が引っ掛かりました。
抜き上げてみるとグイグイ順調に出てきました。
しかし半分のところで抜き出す長さが足りなくて、完全に抜き出すことが出来ませんでした。
少しだけ手間になりますが、ここで2㎝ほど嵩上げ(下駄をはかせる)させるようなパイプを入れるとベアリングを抜き切ることが出来そうです。
スライディングハンマーとのアダプターが付属ますので、所有していれば抜ききることが出来たのでしょう。
ここでプーリーのコマが抜けなくなり大変な事に〜
スパナとハンドル代わりにして引き抜こうと試みましたが断念!
いつもの事ではありますが、人力では成すすべなし💦💦
嵩上げ用のコマ製作や、スライディングハンマー購入するには時間を要するため、結局は棒(スイングアームピボットシャフト)とコマを使い、叩き出すことにしました。
丸棒やパイプで叩き出しても抜けますけどね。
ニードルローラーベアリングを叩き出す際には、ニードルローラーベアリングが接するスペーサーの順番を入れ替えて、プラスチックハンマーにてピボットシャフトの頭を叩くと抜けます。
但し、この方法はニードルローラーが接するスペーサーを傷付ける恐れもありますので、私はもう一本所有するピボットシャフトとスペーサーを使用しました。
因みにピボットシャフトの中は、下の写真のような部品構成になっています。
到着後すぐに交換するため、ニードルベアリングも注文しておきました。
HTN社の ニードルベアリング番号だと、 HMK2530 ですね。
電動機ドットコムさんから2個購入しました。
1個600円ほどでした。左右2個と送料含めても1800円ほどでした。
購入したベアリングを組み込む際には、これまた特殊工具が必要になります。
しかしベアリングの交換なんて滅多に行いませんので、高価な特殊工具なんて購入するなんて勿体ない!
代用品でも十分行えます。
但し、長ナットとワッシャーだけだと偏心してしまい、作業しにくいので少し対策します。
今回はTS 給水栓ソケット 呼び径13mm を使用します。
これは、ホームセンターの水道配管コーナーで1個50円程度で販売されています。
塩化ビニル素材でとても安価です。
両ネジボルト 12㎜×330㎜ は、ホームセンターの建築用ボルトコーナーにて1本200円程度で販売されています。
M12用の幅広な大ワッシャーは、1枚100円程度で購入出来ます。
ホームセンターで購入できる部材だけで、スイングアームのニードルローラ―ベアリング用の簡易的なベアリングインストーラーを調達しました。500円程になります。
TS給水栓ソケットの細くなった側の外径が、ニードルベアリングの内径側にフィットしますので、ベアリングを組み込む際にガイドとして使えます。
呼び径13㎜の塩ビパイプをこの給水栓ソケットに差し込めば、12mmのボルトとの隙間がほぼ無くなるはずですが、家庭にあった水道ホースの切れ端を中に入れて隙間を少なくしました。
下の写真のような構成にてナットを締め込みながらベアリングを圧入することになります。
ベアリングの外周部やピボットシャフト部には先にグリスを薄く塗っておき、ナットを締め付けていきます。
固くなったところで、軽くプラスチックハンマーにてボルトを叩き、またナットを締め付けるを繰り返しながらベアリングを圧入していきます。
叩かなくてもナットを締め付けるだけでグイグイ中に入っていくこともあります。
このローラーベアリングに塗り込むZOILグリースが少なくなりましたので、買い足しておきました。
塩ビ管が芯ズレし難くしてくれますので、ベアリングが傾いて入るなどもないため難しい作業ではありませんが、両端からベアリングを入れる前、中にスペーサーを入れ忘れないことが、注意事項ですかね。
中のスペーサーもベアリング挿入時に芯ズレし難くくなるガイドとなりますので、ちゃんと忘れずに入れることですね。
スペーサーを中に入れ忘れると、折角組込んだベアリングを外すことになります。外したベアリングは再使用したくないので、買い直すことになってしまいます。
ベアリングを挿入したら、ベアリングの隙間にグリースをタップリと指で押し込むようにして塗り込んでおきました。
これで車体に組み込む準備が出来ました。