目次
イントロ
予備品のキャブレターも内部のゴム部品を交換していなければ、経過年数は同じくらいなので、現在使用しているキャブレターとあまり状態は変わらないのかな?
部品取り用の予備品がいざという時、使えない様ではただのゴミでしかありません。使えるパーツであってこそ予備品と呼べます。
燃料供給装着がキャブレターからインジェクションに時代は変わり暫く経ちます。すでにキャブレターの部品供給は厳しい状況にありますが、今後ますます厳しくなっていくものと想像出来ます。
今はまだパーツも安価に販売されていますので、今のうちに予備品の内部部品を交換しておき、オーバーホールし使える予備品としました。
その記録となります。
現状
予備品のキャブレターとして購入したのはこちら↓
外見の汚れは酷いのですが、中身は綺麗そうなので、ちゃんと使えそうかな?
まずは外見の汚れが酷いフロートチャンバーに対して、細かな箇所を磨きやすいワイヤーブラシを使い、ゴシゴシしてみました。
軽く擦った程度で直ぐ綺麗なアルミ地が出てきました。思ってたより程度は良さそう〜☺
外部の汚れは分解してから、磨くことにしました。
分解
内部部品の状態が気になりますので、まずはフロートチャンバーから分解して、状態を見ることにしました。
フロートチャンバーのシールゴムの無い中古品を購入したのですが、隙間が茶色く変色していましたので、前オーナーは恐らく劣化したシールを交換しようとしたのでしょうかね?
ジェット類が交換されていないか?も含め、状態を確認しました。
フロートチャンバーは朝出勤前の10数分を使い、軽く磨いてみました。
アルミ地の表面が錆びその上に汚れが乗ってましたので、プラスチック製ブラシでは歯が立ちませんでした。そこで先細ステンレスブラシで軽く磨いたところ、ピカピカになりました。
表面の斑模様が残りましたが、この先の磨き作業はルーターを使ったバフ仕上げの方が早くて楽です。このパーツは後からでも仕上げやすい箇所なので、後回しにしました。
スロットルポジションセンサーを外し
スロットルポジションセンサーの中に小さなプラスチック部品がありますので、分解時に落として無くさない様に注意が必要です。
スターターレバーを外し
キャブレター連結アンダープレートを外し
キャブレター連結アッパープレートを外し
4連結を分解し、単体にしました。
連結プレートの焼付塗装
連結プレートなどに付着した油汚れと錆が、プラスチックブラシでは取れませんでしたので、こちらもルーター用ステンレスブラシを使い、磨きました。
直ぐピカピカになりましたが、表面処理を少し削り取ってしまいました。
錆びやすくなりましたので、余っていたキャリパー用の金色耐熱塗装を使い、このプレート類を塗ることにしました。
2日間乾燥させた後、180℃設定のオーブンレンジに20分ほど入れ焼付塗装しました。
この連結プレートのネジは汚れが酷かったので、洗剤多めにいれて超音波洗浄しました。
ネジなので入れ歯用の超音波洗浄機で十分な大きさです。
内部クリーニングとゴム部品交換
キャブレターの分解については、4番キャブのフロートチャンバー取外しを先行していましたので、こちらから分解しました。
このキャブレターはダイヤフラムゴムは欠損していました。
そして燃料供給の連結パイプには片側2個のOリングが装着されますが、一つしかありませんでした。
実動車?からの取外品なんてヤフオク!に記載されていた方から購入しましたが、中古品なのでこんなもんでしょうかね〜
このダイヤフラムが破損すると、キャブレター内部で負圧が立たないので、スロットルが開きません。まともに走れる訳ないんですが、これで実動だったとは・・・・、タイヤが回れば実動と言うことなのかね?
ダイヤフラムも交換するので、どうでも良いことではあります。因みにパイロットスクリュー先端のOリングは、2箇所ありませんでした・・・。
嘘ついてまで売りたい人の気がしれない。
疑いの目でメインジェットを確認しましたが、こちらはノーマル#92のままでした。
他のジェットとニードル類はノーマルのままでした。内部は綺麗で状態は良かったので、クリーニングのみとしました。
疑いの目でしか見られなくなりましたので、念のためスタータプランジャーも確認しました。
このプランジャーは、差込角9.5mmの薄肉な12mmソケットレンチを使い、しっかり押付けながら回すと外せます。
この外したスタータープランジャーには、欠品はありませんでした。
キャブレターをクリーニングし、翌朝には乾燥していましたので少し組立てました。
ダイヤフラムゴムを組付ける際には、シリコングリスをダイヤフラム内側の縁に薄く塗っておくと、滑りが良くなり組み立てがスムーズになります。
外周部にも薄く塗りキャップを締込みました。
フロートチャンバーのシールゴムを接着剤にて固定する作業を残し、一旦キャブレターを4つ組立て、さらに連結パイプのOリングも交換しました。
キャブレターが4連だと、多々手間が掛かりますね。
この後、連結プレートの乾燥にて時間がありましたので、フロートチャンバーを軽くバフ研磨してみました。
ステンレスブラシだけでも十分綺麗になりましたが、少しバフ掛けしたら一段と印象良く変わりました。
更にアイドルスクリューは錆びに加えてゴムのヒビ割れが酷かったので、
分解してクリーニングしました。
少し綺麗になりましたが、このままでは直ぐに錆びてしまいますので、錆びにくいよう耐熱塗装しておきました。
フロートチャンバーのシールゴムですが、純正品の補修部品を所有していますが、これを使うか?
もしくは購入した社外品とするか?少し悩みました。
が、以前にダイヤフラムゴムを交換し、問題なく使用出来ていますし、予備品なので社外品としました。
フロートチャンバーシールゴムやOリングゴム、ダイヤフラムゴムは、耐久性に問題ありそうですが、数年間使用できた実績もあります。なので、今回は全てのゴム部品を社外品(Amazon SHU.M-T社)としました。
フロートやジェット類は不要でしたが、ドレンスクリューは交換したかったので、まとめて購入しても良かったかな?とちょっと後悔しています。
フロートチャンバーのシールゴムは、耐ガソリン性の高いニトリルゴム系接着剤を使い溝に固定させるため、コニシボンドG103を900円くらいで購入しました。
十数グラム位しか使わないのに、ゾイルグリスよりデカすぎます!
100円ショップなどで少量販売して欲しいですね。
接着剤をアルミホイルに少量入れ、それを爪楊枝の先端部を使い、フロートチャンバーの溝に途切れ途切れにして塗り
シールゴムを嵌め込んだら
フラットな金属面にてクランプ留めし、接着剤が硬化するまで数十分間待ちました。
少しはみ出した接着剤は取り除いた後、フロートチャンバーを組付けました。
組立て
ようやく部品のクリーニングが完了し、これから組立て始めてみると?
早速トラブルというのか?想定通りと言うのか?
Oリングを入れて嵌め込んでみると?
Oリングが引っ掛かりパイプが奥まで入っていかない?
そこで純正品と比べてみると?
純正品よりサイズが一回り大きいではありませんか!
これでは入らないよね。
このOリングは純正品を使うことにして、シリコングリスを塗り組込みました。
念のため他のパイプに取付けるOリングも確認しました。
ストレートパイプは同じ位のサイズでしたが、このガソリン供給側のパイプから、万が一漏れ出したら嫌なので、純正品を使用することにしました。
プリーザー側のパイプは、社外品のOリングを使用しました。
キャブレターの組立ては、#1#2を連結しました。
先が薄平たいシールリムーバーにてスロットルバルブの同調させる部分の小さなスプリングを、少し押えながらパイプ2本を入れました。
キャブレターを平板に置いて作業しないと、ズレてしまいます。
#3#4を連結し
最後に2連結づつをあわせて4連結にしました。
キャップも交換し
耐油ゴムをアイドルスクリューに通して仕上げとしました。
内径4mmだと途中でキツキツになってしまい通せなく諦めました。
内径5mmをセットしました。
作業開始から平日夜などに少しつづ進め、足掛け3週間近くかかりましたが、ようやく完成しました。
最後に
これが予備品とは勿体ないかな?と思いますので、現在取付けているキャブレターと入替えてみたいと思います。
現在使用中のキャブレターを年明けから取外し、オーバーホールしました。