目次
はじめに
冬は寒いので、天気の良い温かく風のない日に作業しました。
先日スターターケーブル(チョークワイヤー)の代替品を購入しました。代替品の寸法が合っているか?確認するついで、今回のワイヤー交換作業も一緒に行いたいと思うようになりました。
スターターケーブル交換は単なる部品の確認に過ぎませんので、こちらのスロットルワイヤー交換は、長さを調整する必要があり、労力としてはこのワイヤー交換が多くなります。
以前に交換したスロットルワイヤーでしたが、メッキ金具が錆びてしまいました。この錆びた金具を交換することにしました。と言っても金具だけ交換することは出来ませんので、全交換となります。
この錆びたケーブルはさほど年月は経っていません。そこで過去を振り返ってみると
このスロットルワイヤーは、2年半ほど前に交換したんですよね。
そうそうスイッチ類の交換も伴い、色々大変な交換作業でした。
この時からスロットルワイヤーの金具はプアなメッキで、すぐに錆びる事は分かっていました。今は、まあその時が来ただけかと言う思いです。
金具が錆びたメッキのタイプはこちら
部品購入
今回アクティブのDIYスロットルワイヤーの2本入りを購入しました。丁度良いピッタリな長さに調整し、錆びないステンレス金具に交換することにしました。
ステンレス製にしたいだけであれば、同じ長さ900mmのステンレス金具のモノを購入して交換すれば良いだけでしたが、あわせてスロットルホルダーのワイヤー取出し向きを下側にしたかったため、DIYタイプとしました。
ワイヤー細さですがパッケージを開くと、今までの900mmアジャスタータイプとの違いがすぐ見てわかります。
このDIYタイプの太さはアウターφ5mmインナーφ1.2mmです。アジャスタブルタイプのアウターφ6mmインナーφ1.5mmより一回り細いんですね。
ワイヤー表面積が小さくなるのですから、その長さ分の摩擦抵抗が減ります。結果として操作感が軽くなるわけですね。なるほどなるほど。
(写真左側のワイヤー先端部が少し丸くなっていますが、これが後にタイコの小さな穴を通らなくて、ダイヤモンドヤスリにて均すことになりました。)
でも今の定長900mmのアジャスタブルタイプで、スロットル操作の重さを感じたことはありません。そんなにスロットルワイヤーを引かなくても、トルクフルなエンジンなので走っていきますからね。
小休止
寒波到来し屋外が寒すぎたため、少し温かくなる日がやってくるまで少し待ち、その間別のハードな作業を行っていました。
室内でも行える釣りのメンテナンス作業も沢山抱えていましたので、こちらバイク整備は後回ししました。
ステンレス製のアンカーロープリールは市販されていないので、丸棒とパイプ材にてDIY製作しました。
切断とバリ取りなどは温かい室内で行い、溶接だけとても寒い屋外で作業しました。
交換作業
スロットルケーブルが到着してから約1ヶ月が経ち別の作業も一段落しました。新品部品を寝かせておいても仕方ないので、スロットルケーブルを交換することにしました。
前作業(旧スロットルケーブルの取外)
旧スロットルケーブルを取外すには、当然ながらガソリンタンクやキャブレターを等を外す必要があります。この作業だけで2時間ほども掛かってしまいました。それはマニホールドのゴムが硬くなっていて、キャブレターを外し難くなっていていたからです。
それでは苦労した作業を端折りながらダイジェストしておきます。
ガソリンタンクからホースを外し
ガソリンタンクを外し
サイトカバーを外し
バッテリーケースを外し
エアーフィルターボックスの固定ボルトを外し
キャブレターに取り付けられたホースやスターターケーブル、スロットルポジションセンサーなどを外し
エアーフィルターボックスをズラしてキャブレターから外しました。
ここまでは楽勝でした。が先に述べたように、ここからキャブレターをマニホールドから、なかなか外せなくて大変でした。
スロットルケーブルは、こんな奥まった4連キャブレターの中央部にて接続されてますので、キャブレターを外すしかないんです。
昼ご飯休憩したあと、キャブレターをマニホールドを中心にして、振り子のように上下に捻り回すようにグリグリし引っ張り、ようやくマニホールドから外せました。
そしてキャブレターを外しても、すんなりとエンジン外側へ取り出せないのです。エアーフィルターボックスを後方へ引っ張り隙間を作りながら、2本の指先でキャブレターを横へ押し出すようにして取出しました。
これまでに何度か行ってきましたが、今回は過去一番に大変な作業でした。次回も大変なんでしょうね。
キャブレターをエンジン横へ取り出したところで、ようやくスロットルケーブルをキャブレターから外せました。
スロットルホルダーを外して、ケーブルを抜き取ったところで、ようやく前作業を終える事が出来ました。
キャブレター内部のクリーニング
キャブレターを折角取り外しましたので、チャンバーを外し内部をクリーニングすることにしました。
キャブレター内部をクリーニングしたのは、もう3年ほど前です。それからフューエルホースの途中にフィルターを取付けたのは一年前なので、恐らくそれ以前から堆積していたガソリンタンクの錆びカスだと思われます。
でも、このカス堆積量はイケてない。
チャンバーに溜まった錆びカスを取り除くべく、4つともクリーニングしました。
どれも似たような状態でした。
夕暮れまでに時間が無かったので、簡易なクリーニングとしました。
アウターケーブルの仮取付
新しいワイヤーはインナーを抜き取っておき、新旧並べてアウター長さを粗々に調整カットすることにしました。長過ぎると邪魔になりますからね。
旧ケーブルの900mmタイプですが、スロットルホルダー側の曲部からキャブレター側の金具までの長さが900mm位でした。
これは少し長すぎたため、ビキニカウルと干渉したため、スロットルホルダーから下出しすることが出来ませんでした。900mmを基準にして考えて、まずは試しにアウターを20mm短くし880mmにカットしました。具合を見たいだけなので、金具は差し込んだだけで固定させてません。
ここで心に少し余裕が出てきました。
どんな構造なのか見てみたくて、カットした廃棄するアウターケーブルの皮を剥いてみました。
構造的に当然なのでしょうけど、アウターは曲がりやすいようなスパイラル状ですね。ニッパーで横に切っても、スパッと切れない訳です。
880mmにカットしたアウターケーブルを、スロットルホルダーに取り付けて、車体に沿わせてみました。まだ少し長かったのでさらに30mmカットし、850mm程にしました。
このカットした後に車体に沿わせみたところ、ちょうど良い長さとなりました。
またケーブルを抜き取り、付属するカシメ工具にてアウターケーブルと金具をカシメて固定させました。
インナーケーブルの取付
アウターケーブルにインナーケーブルを、スロットルホルダー側から通し入れたら、キャブレター側となるワイヤー先端から、タイコに開いた小さな穴へ通しました。
2本のうち1本はなかなか穴に入れられなかったため、ワイヤー先端部を軽くダイヤモンドヤスリにて整えて、タイコ側も丸棒ヤスリにて整えてから通しました。
出荷時にインナーワイヤー先端部は溶着されてワイヤーが広がらないようになってます。先にカットし端部の広がったワイヤーだとタイコの穴をドリルで広げないと通せなくなると思います。
引側のインナーワイヤー長さ調整
スロットルホルダー側はタイコをピッタリとくっつけておき、キャブレター側に出たワイヤーの長さは、金具から110mm程の位置にタイコを取付けました。
金具からインナーワイヤーの飛び出した長さは、旧ワイヤーの長さに揃えました。キャブレターやスロットルホルダーを変更しない限り、この長さは今後も変わらない設定値となりますからね。ちゃんと記録しておきました。
戻側はワイヤーは、金具から100mm程の位置にタイコを取付けました。
こちらも調整代は引側と同じようにインナー長さは旧ワイヤーと同じとしました。
この後タイコのネジ部にハンダを塗り、抜け防止しました。
車体へキャブレターの半分を取付けて、スロットルケーブルを固定させました。
スロットルホルダー側にケーブルを取付け、ようやくスロットルケーブルの取り付けが完了しました。
ここから前作業した内容を逆にし、組戻していきました。
アウターもインナーケーブルもの調整はなぜこんなにやり難いのか?って思います。
キャブレター側は取付けるだけで、スロットルホルダー側で切断してカシメやタイコの調整するようになったら、もっと楽なのにな〜
インナーだけでもスロットルホルダー側で調整出来るEVOタイプをスロットルホルダーを交換した際に採用ておけば良かったと、少し後悔です。
取付完成
ワイヤー長さを調整したことで、スロットルホルダー下側からの取出しへと変更出来ました。
スッキリ!
左右へハンドルを振ってもブレーキレバーなどに干渉せず、スッキリとした好みの外観になりました。
う〜ん、ワイヤーは下側から出した方がイイネ
キャブレター側は、ワイヤーが一回り細くなったこと金具が少し短いことで、狭いクリアランスなりに曲がりに余裕が出て良い感じに取付けられました。
スロットルケーブルの取り付けはこれで完了となりました。
それが組戻し作業の途中、キャブレターがエアーフィルターボックスにしっかりと奥まで入らない箇所が発生しました。
左側2つがどうしても入りませんでした。
ゴムの硬化が原因だと思われます。そしてシリコングリスを塗らなかったことも原因と思われます。
そこでガソリンタンクなど外しやすいよう、手締めなどの仮固定とし、作業を翌日に持た越しました。
またほぼ同じ作業をしないといけないのか〜
って、これは嫌になるわ〜
翌日にはソコソコの筋肉痛になってしまいました。そんな疲れた体に鞭打ってまたキャブレターを外しました。
キャブレターの1次側2次側のゴムに、シリコングリスをしっかりと塗り
キャブレターを組付け戻しました。
シリコングリスの効果は絶大でして、難なく組付けられました。
少しの手間を惜しんだばかりに、翌日に数時間のロスとなりました。
風弱く日中の気温もそれなりに高くなった休日に乗るチャンスを、自らの凡ミスにて潰してしまいました😭😭
最後に
ここ最近は必要に迫られバイク整備ばかりしてきましたが、今回のスロットルケーブル交換は行わなくても良かったオマケ整備になります。
それがとても重たい整備になってしまいましたね。
これでようやく乗れる状態となりましたので、近くで良いので、ソロツーリングへ出掛けたいと思います。
そうだチョークワイヤーの確認を忘れてました😁