目次
はじめに
フロントフォーク周りを中心に分解や点検を行ってきました。
それに対して、リヤ周りの分解や点検は、最近全然行っていないことに気付きました。
そう言えば、1年前にスプロケットとチェーンを悪戦苦闘しながら交換した作業以来、リヤタイヤを外した覚えがないかな?
それでも、そんなにタイヤを外す必要はあったか?と思いつつも、数年点検したことがないスイングアームのピボットシャフト部に配置するニードルベアリングを点検することにしました。
スイングアーム分解作業
それでは作業開始します。
後でも良いことですが、最もトルクの掛ったリヤアクスルとピボット部のナットを最初に緩めておきます。
ピボット部は、カバーの中に隠れています。マイナスドライバーにて外します。
車体左側のボルトサイズは22mm
車体右側のナットサイズは24mm
大きなトルク(100N・m)にて締め付けられています。更にネジロック材にて固着しています。
はじめて外す時には、ここはインパクトレンチを使ったほうが無難です。
リヤアクスルと同じレンチのサイズになります。一緒に緩めておくと良いです。
ただし奥まっていますので、ソケットタイプでなければ外せません。
長いスピンナーハンドルを2本持っていないので、もう1本はトルクレンチを使っています。トルクレンチはラチェット機能もありますので、スピンナーハンドル代わりに使うと便利ですね。
リヤブレーキのトルクロッド(トルクリンク)も外します。
スイングアームを外す際には、何かと体勢的に外し難いので、サイレンサーを外します。
専用の工具にて外しましたが、このバネは先端がL型に曲がった細い棒で有れば、なんでも代用出来ます。
こんなピックアップツールでも外せます。
サイレンサーを外すと、この後のサスペンション取り外し作業も楽チンになりました。
外したもう一つの理由は、写真映りを良くするためでもあります(^_^;)
トルクロッド(トルクリンク)を外します。
チェーンカバーとリヤアクスルナットを外したら、タイヤを外します。
サスペンションを外します。
リヤブレーキはステップ周りに引っ掛けておきます。
チェーンアジャスタは早々に外すところでしたね。
ピボットシャフトを抜いたら、ようやくスイングアームが外れます。
ピボット部の点検
スイングアームのピボット部は、どんな状態かな?
どれどれ?グリスは黒ずんでいますが、脂っぽさは有ります。
チェーンバッファとダストシールを外します。
錆も無くて、良い状態ですね。
反対側もグリスは汚れていますが、脂っ気はあります。
ニードルベアリングの当たるスペーサに錆も有りません。
ジャリジャリした感じもありませんでした。
ここは購入してから15年経過時(5年前)に、このニードルベアリング、ダストシールを交換してあります。状態が良いとは思いましたが、点検してみないことには確信が持てませんからね。まだまだ大丈夫そうです。
因みに、15年経過し交換した時は、グリスに脂っ気はなく、錆も出ていました。
このスイングアームのピボット部は、一度も点検したことがない場合、点検を兼ねてグリスアップだけはした方が良いと思います。
番外編(ニードルベアリング交換用ツール)
ニードルベアリングの交換なんですが、ホームセンターなどにて販売されるM16mmのコンクリートアンカーを使って外しました。
傘が開くように、センターポンチを後ろから打ち込み、ベアリングに食い込ませたら、叩いて押し出します。
センターポンチを使うと、アンカーとセンターポンチを分離しやすいため、数回使用出来ます。何より叩きやすいです。
これで、フロントホイールとリヤホイールのベアリングも外せます。
ベアリングの嵌め込みには、長ボルトと丸座金、ナットを使い、締めこんでいくと、ベアリングがゆっくりと入っていきます。
簡易なベアリングインストーラーとなります。
ホームセンターなどでは建具コーナーにて、1個50円位で販売されています。
今回はベアリング交換は今回行いませんでしたが、グリスアップのみを行いました。
因みに、ここに使われているベアリングは、以前に交換しました。その時使用したベアアリングはこちらになります。
NTN-HMK2530 相当になります。
グリスアップ
ローラーベアリングの隙間に、指で押し込むようにして、塗りこみます。
ダストシール、チェーンバッファなどを清掃したら、ここからは、外した順の逆に組戻していきます。
最後に
スイングアームの取り外しには、センタースタンドがあれば、とても楽に作業が行えますね。私はセンタースタンドを取付けるために、マフラー交換までした位ですからね。
その恩恵は、その後の作業において多分に感じています。
今回の目的であったピボットシャフト部は、滅多に点検しない箇所になりますが、少なくても5~6年位に1回は点検したほうが良いのでは?と感じます。
サスペンション周りのセッティングを行うなら、車体の可動部であるステムとピボット部がスムーズに動いてくれないと、サスペンションがキチンと働いてくれませんからね。カスタムする前にキチンとした状態にあるか?重要だと思います。
今後はもう一度フロントフォークのセッティングをしようと考えていますが、その前にリヤサスのオーバーホールをしないといけません。
スイングアーム分解中にリヤサスを外した時、ダンパーゴムのヒビ割れを発見してしまいました。
オーバーホールしてから10年くらい経過しましたから、もうそんな時期になりましたね。
オーバーホールするのも3万円位の費用がかかりますから、新品にするか迷いますね。
【追記】
ここから2年後、分解・点検してグリスアップしました。
そしてスイングアームにヒビ割れが見つかり溶接補修しました。