目次
はじめに
バイクに限らない話ですが、自動車等の乗り物には、発電装置(オルタネーター)が取り付けられています。
オルタネーターは、発電コイルとギヤ、カーボンブラシ、それらを支えるケースとベアリングが主要部品になります。
カーボンブラシの残量確認、及びここのベアリングに関しては、一度もグリスアップや交換したことがありません。
まずは、状態把握するため分解してみることにしました。
カーボンブラシの周りには、カーボンのカスが堆積し、汚れていることは容易に想像できるところです。ベアリングの劣化消耗具合は点検してみないと分かりません。
そう思うと、分解しなければならない!
と言う気になりました。
20年経過したところですから、とても内部の状態が気になりました。
(遅すぎる?)
イヤイヤ、こんなところまでオーバーホールする方って、なかなかいないでしょうけれど、気になるものは気になります(^_^;)
作業する前に、サービスマニュアルにて大まかな作業手順を確認します。
ですが、不親切なマニュアルです。大雑把すぎます。きっと作業手順通りには進まないのでしょう。
ブツブツ言いながら、作業開始します。
オルタネーター分解作業
シフトペダルとスプロケットカバーを外します。
邪魔になりそうな配線は、避けておきます。
オルタネーターの配線を外します。
ここで、配線のカプラーがすんなりと外せなくて、少し時間かけてしまいました。カプラの外し方くらいは、小さくても良いから、マニュアルに記載して欲しいものです。
下の写真はカプラーを外した後になります。この写真では、下側に爪があるので、精密ドライバーのマイナスなどのようなものを差し込んで、押さえるようにし、カプラーを引き抜きます。
オルタネーターを固定させているボルト3本を外します。ここは奥まったところにあるため、長めのエクステンションなどが無いと外せません。
これで、オルタネーター本体が外せました。
オルタネーター本体が外せたら、万力(バイス)、ギヤの歯を押さえつけ回転止めるための木片、インパクトレンチを用意しましょう。
正ネジなので、普通ネジと同じ反時計回りが緩める方向になります。インパクトレンチを使い、ズバッと外します。マニュアルの写真の通りにハンドツールにて試みましたが、外せませんでした。ここは素直に道具に頼った方が無難です。
コードレスタイプでも18V仕様となると最大トルクは十分あります。最近では安価になってきましたので、コードレスタイプで良いと思います。
ギヤを外したら、ダンパーが現れます。
ベアリングプーリー抜きを使いダンパーケースを外しました。
準備したアストロプロダクツ3本爪タイプの75mmタイプが、丁度良いサイズ感でした。
しかし100mmを購入しておけば良かったと、ちょっと後悔してます。
このダンパーゴムですが、状態はカチコチでした。近く交換しようと思います。
ダンパーのハウジングを抜く際、プーリー抜きを押し込んでいくだけでは、なかなか外れません。時折、軸にプラスチックハンマー等で振動を与えて下さい。軸とダンパーケースが、テーパー加工によりガッチリ食い込んでいます。そのため、静的な力だけでは外れません。振動などの動的な力を更に加えることで外れやすくなります。
私の場合、叩いた瞬間に飛び出して来て、顔に当たりました。目や鼻などでなくて良かった!
とても危なかったんです!
注意してください。
ハウジングケースの分割になります。細いマイナスドライバーを差し込んで、隙間を作ったらソコに入るマイナスドライバーを差し込みます。これを3箇所くらい行ったところで、バールのようなものに差し替え、コジるように隙間を広げていきます。最後はパカンと分割出来ます。
ここまでの分解には、それなりの技量や力、道具が必要です。
現れましたベアリングは、ガタつき無しで問題なしでしたので、そのままとしました。
ちなみに走行距離は4万キロ後半です。
年数経過した割りに全然走っていませんね。
反対側はプラスドライバーなどで簡単に分解出来ます。
黒色のカバーを外します。
あとは、パーツをプラスドライバーでネジを外すと、カーボンブラシが現れます。
使用限度が4ミリ程度に対して、残りは測るまでもなく、十分ありました。
カーボンブラシは、まだまだ使えそうです。
もう1つボールベアリングがありますが、ガタつき無く、問題なさそうでした。
オルタネーター全体として、問題ないため、ここから組み立てに戻ります。
組み立ては、元に戻すだけです。
考えることもないため、30分程度にて完了します。
長く分解したことが無いパーツでしたので、状態が気になりましたが、確認できましたので一安心です。