目次
はじめに
このところの整備はオイルシール部品の交換と、その単品販売の有無を確認しながらの作業になります。20年経過してますので、単調な点検整備ではなくて、代替品の検索と交換をしなければならず、随分とレストア感が出てきました。
今まで点検したことのないスターターモーター内部の状態を確認するため分解してみることにしました。オルタネーターを外さないとスターター(スターティング)モーターを外し難いため、先のオルタネーター分解作業のあと外した状態にしてありました。
点検とグリスアップが目的ですが、奥まった箇所で滅多に手をかけないので、消耗品らしき部品は状態に関係なく交換しておこうと思います。
その作業ついでにモーターのシャフト部に取付けられているオイルシールの型番を記録しておこうと思います。
パーツリストではブラケットアッシとしてハウジングにベアリングとオイルシールが組込まれた状態にて販売されます。(部品番号:31150-26D00)
このブラケットに取付けられているオイルシールの単品購入は出来ません。このオイルシールはゴム部品なので、経年劣化して交換せねばならない時がやってきます。
今のうちにオイルシールを単品購入出来そうか、それとも純正品ブラケットアッシは約1万円位なので、今から購入してストックしておくのか? まずは調べておこうと思います。
そのためオイルシールの型番や寸法を調べる必要があります。
購入部品
ワッシャー類は消耗してるのか?交換必要なのか?と疑問形でしたが、500円程度と高額ではありませんでしたので、念のため購入しておきました。
そんなワッシャー類よりも購入時に注意すべき部品がありました。それは写真左側のゴムシール部品になります。このゴムは2個購入すべきところを、間違って1個だけ購入してしまいました。
すぐに追加注文することにしました。
分解点検作業
オルタネーターを外したら、スターターモーターを固定する2本のボルトを外しました。
ハンドルの短いラチェットレンチに10mmソケットを使い外せました。ボルトを外すとすんなりスターターモーターを外せました。
外周部の長いボルトを2本外したら
手で分割することが出来きました。
ワッシャー等はこんな順番で部品が組みたてられてました。
オイルシールはカチコチではありませんでしたが、弾力性は薄れてきていると感じられました。でも20年以上経過してますので、そろそろ交換しておかないとオイルが滲み出てカーボンブラシを溶かして破損なんてトラブルの元になりそうです。
そんなオイルシールの型番は?
拡大してみると?
オイルシールのメーカーはNOKで、その型番はBC1693Gでした。
NOK製品カタログに記載のない番号ですね。スターターモーターの製造メーカーがオーダーした独自の製品番号なのでしょうかね?
型番から検索出来なくても大丈夫なよう、大きさなどをノギスにて計測しておきました。
軸は13.5mmなので、許容寸法からするとオイルシールの内径は14mmでよさそうです。
外径24mm
シングルリップ(ダストリップなし)のタイプっぽいです。
NOKの市販品ではSC型AC 0514 E0 が、最も近い形状のオイルシールかな?
品番は SC 14246 でも検索出来ます。
オイルシール自体は200円程度で、送料込み600〜800円程度となりますが、安価に購入出来そうです。
今回はオイルシールの型番や寸法確認しました。この代替品に交換してみようと思います。
ダメなら大人しく純正品の新品ブラケットを1万円で購入しておこうと思います。
次に反対のカーボンブラシ側を分解してみました。開けてみたところ、黒々としたカーボンカスにて汚れてました。
ハウジングの下側にはカーボンの塊が幾つも出来ておりました。ここは10年単位でクリーニングだけでも行ったほうが良いと思いました。
汚れはあるもののカーボンブラシは余り擦り減ってませんでした。
軸部にはグリス感ゼロでしたが、軸部損傷などはありませんでした。導通確認も問題なし。
軸部にはサービスマニュアルに記載のとおりにスズキモリペースト(モリブデングリス)を使用し、薄っすらと塗っておきました。
購入した新品ワッシャーと組み込まれていたワッシャーを並べて対比してみました。そのうち写真右下のクリアランス調整用のシムワッシャーは4枚入っていました。それは全て同じ厚み0.1mmでした。
元の組込まれてた厚みになるよう、今回も1枚だけ使用しました。
Oリングは新品に交換しました。
外したOリングゴムは、弾力性なくカチコチでした。
外周部のシールゴムもカチコチでした。
2個購入すべきところを、間違って1個だけ購入しましたので、今回はギヤ側の1本だけ新品に交換しておきました。
もう1本はシリコングリスを軽く付けて、組戻しておきました。
組戻す時、合わせマークがありますので、ちゃんと戻しておきました。
ギヤ側はどちらでも良いようでしたが、分解前に付けたマークをもとに戻しておきました。
最後に
まだまだメンテナンスに終わりはありませんね。
スターターモーターのオイルシールは代替品を購入しましたので、早めに交換しておこうと思います。
また購入し忘れてたゴムシールを1個追加注文し、到着しました。
この後、オイルシールとスクエア断面のOリングゴムを交換しました。