目次
はじめに
先日スターター(セル)モーターを分解し点検しました。その続きとして、今回はオイルシール交換をしました。
あらすじ
先日スターターモーターを分解点検した際、オイルシールの型番や寸法を計測しておきました。
スターターモーター内に取付られていたオイルシールは、メーカーNOKの型番BC1693Gでした。
早速この型番を検索し、オイルシール単品をネット購入しようとしました。が、いくら検索しても出てきませんでした。
同じメーカーNOKのオイルシールで近い形状の製品を探したところ、型番AC 0514E0が最も近い形状と思われました。
試しにこの型番のオイルシールを購入し、交換してみることにしました。
部品購入
このまま放置しておいてもどうせ数年後にオイルシール部からオイルが滲み出し、そのオイルによってカーボンブラシをボロボロに破損してしまうのでしょう。そんな状態を容易に想像することが出来きます。
オイルシールの代替品へ交換することは、多少の不安要素があるけれど、寸法的には許容範囲内でマッチングしてます。
20年以上経過し硬化した追従性が悪くなったオイルシールゴムより、新品で柔軟性に富んだ追従性の良いオイルシールゴムの方がシール性能は上だと考えます!
とは言えオイルシール代替品に交換後すぐに漏れ出すような問題が起きたとしても、まだ購入出来る純正品の新品ブラケット(部品番号:31150-26D00)がありますので、安心して交換出来ますね。
純正パーツが販売されている間に、早めに代替品を検索しておこうと考えました。
因みに新品ブラケットの値段は約1万円でした。
(2022年12月現在)
代替品のオイルシールNOK AC0514E0 (SC型 14×24×6)は600円ほどで購入出来ました。
サイズは内径14mm、外径24mm、厚み6mm、材質:ニトリルゴムのシングルリップ(ダストリップなし)のタイプ になります。
内径側を縮んだ状態で計測すると、おおよそ13mm程でした。
と言うことは?
軸の太さ13.5mm>オイルシール内径13mm
と、ちゃんとシール出来る寸法になってますね!
純正品の内径側も13mm程の寸法になっていたので、まず問題なしでしょう。
外径は24mm
全く問題なし
このオイルシールなら取付けられそうですね。
部品交換
十分な下調べと採寸した結果、購入したオイルシールで問題なさそうでした。早速交換することにしました。
スターターのハウジングを外し、新しいオイルシールを取替る前に念のため並べて計測しました。当然ながら、ほぼ同じ寸法でした。
オイルシールをいつもなら破壊し取外してしまいますが、もしもの時に戻せるよう丁寧に破損しないよう取外しました。
ここでも外したオイルシールと、購入した代替品のオイルシールを比べてみました。
ほぼ同じ構造かつ寸法でした。
ハウジング側はもちろん24mmです。
代替品のオイルシールにシリコングリスを塗り、指にて押込み取付けました。
軸と合わせてみましたが、キツくもなく緩くもない丁度良いサイズ感かな?と思えました。
オイルシールは呆気なく交換出来ました。
さらにもう一つ部品を交換しました。
外周部のOリング(スクエア断面)ゴムは2個必要でしたが、間違って1個だけ購入し片側のみ交換してありました。
追加購入したゴムも、一緒に交換しました。
これでゴム部品の交換は完了!
スターターモーターの部品交換は完了しました。
この交換作業に関連する内容となります。
スターターモーターの消耗部品にはローラーベアリングがあります。
その寸法ですが、外径19.5mm?内径13.5mm、幅12mmっぽいです。
これまた特殊なサイズなんですかね( ´Д`)=3
特殊サイズばかり消耗部品に採用するメーカーなのですね。ミツバさんは。
因みにこのスターターモーターの型番は、BM-13です。
同じスターターモーターのオイルシールが漏れ出した場合など、参考にしてみて下さい。
最後に
まだこのオイルシールを交換してないイナズマ1200やバンディット1200など同じスターターモーターを搭載したバイクは、早めに交換しておくと安心ですね。
20年以上経過したオイルシールは、新品と比べるとカチコチしてました。交換するタイミングがすぐそこまで来ていると感じられました。
同じような選択を迫られると思いますが、スターターモーターのオイルシールは、純正品のハウジングアッセンブリにて購入し確保しておくか?
私のように代替品へ部品交換するか?
リスクとの兼ね合いなので、悩ましいところではありますね。
これでまた一つ、オイル漏れのリスク低減出来たと思います。しかしローラーベアリングの交換は行ってません。
ハウジング交換した方が、一度に二箇所の消耗部品を交換出来ますので、より安心かもしれませんね。