目次
はじめに
クラッチレリーズのシリンダのカップゴム(オイルシール)交換とフルード交換を行いました。その整備記録となります。
ココ最近はゴムパーツを交換するメンテナンスに注力しています。
今回交換に至った経緯について、ココ最近交換した整備内容について少しダイジェストしておきます。
先に、10年ほど経過したフロントとリヤブレーキのピストンゴムシールを交換しました。
フロントブレーキを分解時詳しく見てみましたが、状態はまあまあ良い方でした。
が、ゴムは経年劣化が確実に進むモノなので、ゴムシール類を一式交換したところになります。
と、いうことは?10年ほど前に同じタイミングで交換したリヤブレーキと、クラッチレリーズについても、同様にゴムの劣化が進んできたものと考えるのは当然の事です。
次に行ったリヤブレーキのオーバーホールでは、とても状態が悪かったことから、クラッチレリーズのシリンダーのカップゴム(オイルシール)を、急ぎ交換することにした次第になります。
ハードに峠を走るのは別として、普段街中を走るくらいなら、ブレーキよりクラッチを操作する回数の方が、何倍も多いですからね。また、エンジンの熱も伝わり劣悪な環境であること等々というのが、今回のゴムパーツ交換の経緯であり、理由になります。
耐久年数はまだまだ先だったかもしれませんが、部品の値段も安価だったため、交換しておきました。
部品調達
まずは部品調達からです。
SUZUKI:23163-06B00
純正部品カップゴム
このカップゴムシールの値段は、とても安価で300円位でした。
送料の方が高額となります。そこで、ブレーキのピストンシールゴムなどと纏めて購入しました。
因みにクラッチレリーズ部をアッセンブリー購入すると、値段13,000円程度します。
部品番号:23160-06B02
シリンダやピストンまで痛めないよう、こまめにオーバーホールした方が、経済的と言えそうですね。
交換作業
部品が到着したところで、クラッチレリーズのオーバーホール作業としました。
まずはクラッチレリーズと繋がるクラッチのマスターシリンダーリザーバータンクのフルードを抜き取りました。
新品のフルード色は、ほぼ無色なのですが、2年使用(放置期間の方が長い)したクラッチフルードは、琥珀色のような?色味がかっていました。
このフルード色は、イケてませんね😓
クラッチのフルードは、もっと早くちゃんと交換しないといけませんね。
スプロケットカバーを外し、クラッチレリーズを分解していきます。
スプロケットカバーを外す前に、干渉するシフトペダルを外します。
スプロケットカバーの固定ボルトを緩めて外していきます。
これはボルトを緩めたところ。
ここでクラッチホースを外しました。
中からフルードが出てきますので、下にウエスを敷き外しました。案の定、フルードが出できましたが、ウエスが受け止め(吸い取っ)てくれました。
クラッチホースから少し漏れでるフルードの付着防止として、ジッパー付の袋に入れて養生しておきました。
スプロケットカバーのみとなりました。
スプロケット周りは、チェーングリスにて汚れていました。が、クリーニングが目的ではないため、見なかったことにして作業を進めました。
少し拭き取ってしまいましたが、
でもでも、コレってエンジンオイルっぽいような?
手で触ってみると粘性が低いので、どうやらエンジンオイルっぽいです。
シフトペダル付け根のシール部っぽいような?その上のクラッチのプッシュロッドのシール部っぽいような?
ここのオイルシールは過去一度も交換しないまま先延ばししてきた箇所になります。ですのでついに来たか?やっぱり来たか?といったところになります。ドライブ部のオイルシールとあわせ、近々にこの3箇所のオイルシール交換が必要だと思われます。まだうっすらと滲む程度になります。
手元に無い部品はどうしようもないため、本作業に戻りました。
交換ブリーダーを外したら、ひっくり返して
クラッチレリーズシリンダーカバーを外しました。
カバーを外すと、ピストンが見えます。
これでクラッチレリーズが外れます。
クラッチレリーズのピストンですが、ピストンを出すため引っ掛けたり、掴むような突起物がないため、なかなか取り出せません。
そこで、エアーガンがないことから、代用品を考えました。
ブリーダーボルト口をボルトで塞ぎ、クラッチホース接続口に100円ショップのボール用空気入れのノズルを押し当てながら、空気を入れてピストンを出しました。
下のような商品が100円ショップの自転車コーナーの空気入れ、もしくは子供のおもちゃコーナー辺りにて販売されていると思います。
便利な100円商品ですね。
シリンダー内壁を点検しましたが、キズなどなくキレイな状態でした。再使用可能でした。
ピストン側もキレイな状態でした。
オイルシールは新古品を比べてみましたが、さほど損傷していませんでした。
新品のオイルシールゴムをピストンに組み込みました。
そのオイルシールゴムには向きがあります。
オイルシールの向きは、サービスマニュアルやパーツリストなどを見ても、どちらか分かりません。
このオイルシールはV字のような構造となっています。圧がかかると開いてシールさせるようにできているので、V字の開いた側をフルードに接するようセットしました。
部品を外す前によく見てなく、部品を分解してしまい、後で焦ることがあります。写真で記録しながら分解したり、組み込みの記録をブログにしておくと、数年後に自分も助かりますね。
ピストンを組み込んだあと、シリンダー内壁にゴムパーツにダメージ与えないグリスを塗っておきました。
オイルシールゴムにはラバーグリスとしましたが、ピストンの金属同士の接触部については普通のゾイルグリスとしました。でも、フルードとの相性が良いラバーグリスの方が、適切だったかな。
クラッチレリーズをスプロケットカバーに組み付け、スプロケットカバーを車体に組み付け、ホース、シフトペダルを復旧したら、クラッチラインにフルードを注ぎ入れエアー抜きしたら、作業完了。
作業時間は1時間半程度になりました。
その後、試し乗りしてみて確認しました。
前後ブレーキもオーバーホールしましたので、ブレーキタッチやクラッチの切れ具合を確認しましたが、問題なし!
最後に
これでゴムパーツのほとんどを交換してきました。今回交換した箇所は、今後何年かは点検だけで済みそうです。
多くのゴムパーツを交換してきましたが、まだまだゴムパーツ未実施な箇所があります。
エンジン周りのオイルシールについては、時期を見てガスケット交換とあわせて行うことになりそうです。
スプロケットカバーを外したら、残念ながら滲み漏れが見られました(泣)
そろそろエンジンのオイルシールに、手を掛けなければならない状況になってきました。
クラッチレリーズをオーバーホールするなら、カスタムパーツへの交換も選択肢としてはアリでしたね。
この作業と一緒にチタンボルトなどへ交換しておくと、何度もフルードのエア抜きする手間が減りますね。
私は何度も行ってしまい、その都度バンジョーボルトの前後に入れるワッシャーシールを消耗しております💦💦
作業は計画的に😊