目次
はじめに
リヤブレーキのオーバーホールを久しぶりに行いました。
そのキッカケはフロントブレーキのパッド交換になります。パッド交換するだけのつもりでしたが、ピストンの動きが少しばかり渋く感じられたため、フロントブレーキのオーバーホールを行いました。
フロントブレーキのピストンですが、シールゴムが固着し難い良いような表面処理がされており、流石ブレンボといったところと感じます。
対するリヤブレーキですが、フロントブレーキと同じタイミングにて過去に何度もメンテナンスしてきましたが、比べてしまうとシールゴムの固着や、フルードが固化した小さなツブがより多くみられたりしてきました。
フロントブレーキよりメンテナンスのピッチを短くした方が良いのかなと。
そう考えているところに、先日フロントブレーキをオーバーホールしてみると、状態が少し悪かったことから、リヤブレーキは更に悪いのでは?と考えられました。
どうせ部品交換するタイミングに差し掛かっているのだから、交換してしまおう!
と、オーバーホールしてみました。
部品調達
オーバーホールするといっても、部品がなければはじまりませんので、前もってゴムパーツを購入しておきました。
SUZUKI:69100-32820
純正部品シールセツト、ピストン 69101-05840-000 シールセツト、ピストン
商品番号 : 69100-32820
値段はゴムシール5つセットで1400円位でした。プラス送料になりますので、フロントブレーキとクラッチレリーズなどのゴムパーツと纏めて購入しました。あわせてアルミピストン化するつもりでしたが、納期が長すぎたため、今回はシールゴムのみとしました。
交換作業
ピストンシールゴムとブレーキラインのガスケットが手元に揃いましたので、交換作業に取り掛かりました。
まずはブレーキフルードから抜き取りました。
リヤブレーキのリザーバータンクはシート下の小物入れ下にあります。
フタを外してみると、あら?
何て汚いフルードだこと?使用2年でこの変色ぶりです。
汚いフルードは、オイラーで吸い取りました。
ブレーキラインに残ったフルードは、シリンジを使って吸引しました。
フルードは全て抜ききることは不可能でして、キャリパーのピストン周りに残ります。
ここでキャリパーハウジング(ブリッジ)ボルトを先に緩めておきました。
このボルトは、キャリパーを外した後で緩めようとするととても大変です。緩めておくだけで、とても後工程が楽になります。
次、トルクロッドとのリンク部を外しました。
キャリパーマウントボルトを少し緩めたところで、ブレーキホースとの接続するユニオンボルトを外しました。
ユニオンボルトを緩めたところから、ブレーキフルードが少し溢れ出してきました。
外したら直ぐにビニール袋に入れて、フルードがあちこちにつかないように処置しておきました。
キャリパーはウエスを巻いてフルードが付着しにくくしたら、キャリパーマウントボルトを外し、キャリパーを外しました。
ダストカバーを外し
クリップを外し
パッドピンを外すと
パッドとシム、スプリングが外れます。
キャリパハウジング(ブリッジ)ボルトを外し、キャリパーハウジングを分割しました。
キャリパーピストンツールを使い、ピストンを抜き取りました。
予想通りにゴムが固着していて、なかなかピストンが外れませんでした。
少しでもピストン抜取りを楽にするため、ダストシールの周りに注油しました。
どうやらダストシールのほうがピストンに固着していたようでした。
キャリパーの溝もダストシール側に固着が多くみられ汚れていました。
ピストンの方もにダストシールと接触していた箇所に線がクッキリと残っていました。
さらに、キャリパーハウジングの合わせ面のシール部には、フルードが硬く固まりコブが発生していました。
シールゴムが白くなった箇所は、フルードが固まっていた部分になります。
このタイミングにてシールゴムを交換して良かった〜
ピストン表面には固着した箇所に、小さな錆びのようなものが?
表面をコンパウンドにて磨いておきました。本来ならピストン交換だったのかもね。
しかし、ロングツーリングまでに時間がありませんので、ピストンは再使用することにしました。
パーツはキレイに洗い流し、よく乾燥させてから組立てました。
キャリパーを組立てた後、組み付けについて少し不安なところがあったため、サービスマニュアルにて確認しました。
それはパッド裏のシムの向きです。
シムの向きは間違いではありませんでした。
物忘れが進んできましたので、心配になり確認してしまいました。でも確認はとても重要な作業の一つです。
作業はようやく終盤です。
組立てたキャリパーをバイクに取り付けました。
ボルトにはモリブデングリスを塗り仮締めしたら、トルクレンチにて本締めとなりました。
ここで締付けトルクは、
キャリパーハウジング(ブリッジ)ボルトの締付けトルクは、26N·m
キャリパーマウントボルトの締付けトルクは、25N·m
トルクリンクナットの締付けトルクは、34N·m
ブレーキホースと接続するユニオンボルトの締付けトルクは、23N·m
新しいフルードをリザーバータンクに注ぎ入れ、ブレーキラインからエアー抜きし、漏れが無いか確認して作業完了となりました。
リヤブレーキのオーバーホールは、時間にして3時間でした。写真撮りすぎましたね😁
今後、キャリパーマウントボルトなどをチタンに変更するかもしれませんのて、ボルトサイズを計測しておきました。
M10サイズの首下長さ30mm、全ねじタイプ
ピッチは1.25
首下長さ30mmだとブレーキパッド側に4mmほど飛び出してるので、変更するなら25mmでもいいかな?と
ハウジングボルトもこんな感じでした。
特殊過ぎますね。
でもこのボルトはチタン化まではしないかな?なので、サイズは記載しません。
ブリーダーはM7サイズでした。
ピッチは1.0
キャリパーマウントボルトとブリーダーは、今後チタンボルトに交換するかもしれませんね。
最後に
フロントとリヤブレーキをオーバーホールしました。暫くは整備することなく点検となりそうです。
次オーバーホールするならばリヤは5年後、フロントは8年後くらいですかね。リヤはフロントより早くオーバーホールしようと思います。
それまでこのバイクを維持出来るかな?
エンジンのガスケットやシール類が、そろそろヤバそうです。