イナズマ1200整備日記

イナズマ1200のバイク整備と、整備と称するDIYレベルで出来るプチカスタムを行っていきます。そんな記録とキャンプツーリングに必要な小道具類などをDIYした記録、そして旅行の記録です。

触媒型インナーサイレンサーの取付 (マフラーバッフル消音効果と低速トルクアップの感想)

はじめに

排気量が大きいほど、サイレンサー(マフラー)から響く排気音は、どうしても大きくなってしまいます。

そんな排気音ですが、ライダーにとっては心地よいサウンドなのですが、必ずしも周りからは、良いサウンドではないだろうと感じています。

大きな音は、ただの騒音でしょう(^_^;)

 

そんな音を調整するサイレンサーですが、専用車種設計されたモノは、音の調整だけでなく排気圧力とのバランス(パワー)も考慮してあります。

 

私の使用しているサイレンサーは、兄弟車種から流用したテックサーフ社のスリップオンタイプになります。といってもサイレンサーは同じなんです。

 排気口にはテックサーフ社のバッフルを使って、音を抑えていました。

排気圧力は丁度良いか、少し高めくらいでした。

それが、残念なことにバッフルの固定ネジが緩んでしまい、走行中に何処かに飛んでいってしまいました緩み止めナットも併用し、ちゃんと固定しておけばよかったと後悔しています。

 

南海部品バッフル

そこで、下の写真ようなバッフルを取付けることとしました。

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南海部品から販売されます汎用品のバッフルです。

排気音は大きく抑えられ、2段階とは言え調整することが出来て、そして安価でもある秀逸な品であります。

低速域では排気圧力も保たれており、街乗りは乗りやすい。

が、排気音は甲高いというのか、パタパタと言うのか、ブリブリと言うのか、イケてない雑音が混ざるようになりました。

 

音がイケてないからといって外し、サイレンサー(マフラー)のエンドに何もない状態にすると、重低音と言うのか、腹の底あたりが鳴り響くような音質と音量になります。

しかし、バッフルなしでも爆音ではなく、ちゃんと制御されたレベルではあります。

 

排気の音量には、道路交通法による規制限度と言うものがあります。

規制限度ギリギリの範囲だから良いというモノではなく、ソコソコ抑えた範囲内で楽しみたいと思っています。

 

触媒型インナーサイレンサー

そこで今回は、 排気圧力を保ちつつも、音を多少でも抑えられそうな、触媒型のハニカム構造をしたインナーサイレンサーを、取付けてみることにしました。

 

今回購入したものは、コレ!

実物はこんな形になります。

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ハニカミ状の開口は、爪楊枝がギリギリ入ら程度の大きさになっています。

 

重さは、183グラムです。

南海部品のバッフルと比べると、100グラム程度の重量アップとなります。
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使っているテックサーフのサイレンサーは入口側の口径が、60.5mmサイズになりましたので、60.5mmサイズを購入しました。

 

購入したインナーサイレンサーの最も大きい外径は、実測60mmでした。

更に消音効果を高めた触媒型のタイプもあります。

どれも同じような値段で、送料込みで1500~2000円くらいと安価でした。

 

取付

この取り付け方法になりますが、とても簡単です。

中間パイプとサイレンサーの入り口に挟みこむようにして取付けます。

あとはバネにて押さえつけられているだけの取付状態となります。

 

それでは実際の取付を写真で説明していきます。

まずは、サイレンサーと中間パイプを接続しているバネを外します。

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パイプ接続口を外します。
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この方向から、インナーサイレンサーを差し込みます。
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差し込んだら、元に戻すだけ。
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取付けた後の状態だと、ぱっと見は何も付けていないように見えます。

内部を覗くと、ちゃんと中に入っていますね。

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音の確認(動画)

それでは音はどうか?

どんな風に変わったのか気になりますか?

ブログの写真では伝えられませんので、動画をアップと言うのか、リンク貼り付けしてみます。

 

①バッフルなし

 ③のインナーバッフルと、ほぼ音量と音質は変わりません。動画では変化が分かりませんので、バッフルなしの動画は省略します。

 

②バッフルあり (南海部品のサイレンサーエンドに取付けるバッフルタイプ)


バッフル

パタパタ、ブリブリと音がしますね(笑)

 

③バッフルあり (今回取付けた触媒型のインナーサイレンサー


触媒型インナーバッフル 

 

そのバッフルですが2種類を比べてみると、バッフル②は取付けると排気音が小さくなりました。

音量を抑える効果だけなら②が上で、③はビミョーに抑えられたかな?程度の消音効果になりました。

デジカメのマイク性能と動画編集では、ちゃんと音が再現出来ていませんでしたが、おおよそは伝わるはずです。イヤホン付けて聞くとより伝わると思います。

 

低速パワーについて

③の触媒型インナーサイレンサーのほうが、低速パワーもあり乗り心地が良いです。吹け上がり(パワー)も良く、私の総合評価は一枚も二枚も上でした。

 

今回取り替えた触媒型のインナーバッフルは、良い感じの音のまま、低速パワーがノーマルに近い状態に仕上がりました。

 

が、これは吸排気をあまり変更していない、ほぼノーマル状態での話です。最高出力を望まれる方には向かない仕様なんでしょうね。

ソコソコの低速パワーと音とのバランスから考えると、丁度良いあたりに仕上がるカスタムではないでしょうか。

低速パワーはモリモリとして、とても乗りやすくなりました。

 

バッフルなしだと、吹かさないと走って行かない感じで、排気音がライダーの背中近くで感じられました。

このバッフルを取り付けてからは、吹かさなくても進んでいくため、排気音はバイクの後方に感じられます。

結果として、スタート時の排気音は、かなり抑えられたと思います。

 

これは、排気音や排出ガス規制を強く受ける前の色々なバイクに、丁度良いカスタムですね。

 

最後に

自分で言うのも何ですが、販売終了してもう20年も経過し、さらにマイナー車両なので、化石と呼ばれるようなバイクに近づいてきましたね。

 

世話が焼けるバイクですが、まだ元気に動いてくれますので、もう少し世話をしていこうと思います。

 

 

(追記)

サイレンサーエンドには、後にボアエースのバッフルを取付け音量を抑えました。


www.youtube.com

minow.hatenablog.com

音もトルク感も、抜け感ともにバッチリな仕上がりとなりました。

バッフル排気音3種類を比較した記事は、こちらになります。

minow.hatenablog.com

このバッフルは車検時に計測したところ、94.8dBでした~🙌

 

minow.hatenablog.com

これでバッフル交換する必要なくなりました~🙌

エキパイ磨き(100円ショップ商品を使ったマフラーのバフ研磨)

目次

 

はじめに

バイクのエキパイですが、ノーマルのステンレス製のものを使っています。

ノーマルを使う理由は、2重管構造になっているため焼き色が付き難く、汚れが付着しにくく洗い流しやすいからです。

そんなエキパイですが、長年乗ると焼き色は付いてきます。

ここ何年か放置してきましたので、久しぶりに研磨材を使ったクリーニング作業をすることにしました。

 

現状

クリーニング作業前の状態はこんな感じ。
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う~ん、汚れていますね。焼き色もバッチリ入ってます。
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道具

今回の磨き作業に使う研磨剤と道具は、コレ。

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大まかな研磨には、100円ショップにて販売されている仕上研磨剤(青棒)と、フェルトディスクを使用します。

そして、電動ディスクグラインダー。

さらに細かなところは、ディスクグラインダーでは研磨出来ませんので、ステンレス磨き用の研磨剤を使います。

 

これ、表面の焼け色をとる酸性タイプの研磨剤になります。

 

バフ研磨作業

まずは、失敗しても目立たない箇所にて、試しにバフ掛けしてみます。f:id:Minow:20201127171545j:image

10数秒とあっという間に、ピカピカになりました。

 

グラインダーでは、ディスクの回転が早すぎるため、研磨すると摩擦熱が凄いですね(^_^;)

 

直ぐに素手では触れなくなります。

必ず手袋をして作業をしましょう。

 

中間パイプは単純な形状になりますので、グラインダーによるバフ掛け作業が、とても行い易く、あっと言う間に完了しました。


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ここまでピカピカになると、とても気分良くなりますね!

100円ショップの研磨道具と研磨剤、どちらも使えます。

 

 

中間パイプの研磨後、いよいよ本題に入ります。
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こんな複雑な形状をしたエキパイを磨きます。

出来るだけ多くの面積は、グラインダーを使ったバフ研磨して、磨き残すところはステンレス研磨剤を使った手作業としました。

 

大まかにグラインダーで10分程度磨き、残りの細かな箇所を手作業としました。

1時間ほど磨いたところで、疲れてきました。ソコソコ磨けたことから終了としました。
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磨き作業は、磨けば磨いただけのクオリティーが出てきます。

どこかで妥協しないと終わりがありません。

私の妥協点はかなり低めですので、クオリティーも低めです。

 

 

研磨作業が完了したら、表面に付いた研磨剤による汚れを落とします。

酸性タイプのステンレス研磨剤を使いましたので、中和させる意味で、アルカリ性タイプの洗剤を使い洗い流しました。

 

エキパイ取付

研磨汚れを洗い流し、乾燥したらエキパイをエンジンに取り付けます。

取り付けは、両側のフランジをエキパイに差し入れることを忘れないように注意しましょう。

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両側は半割り形状の押さえ金具がありますので、こちらも忘れずに取り付けましょう。
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あと滅多に外さないボルトなので、錆びと焼き付き防止をするため、全てステンレスのキャップボルトに交換してあります。

そうしておくと、数年後の作業時にスムーズに取り外せます。

 

サイレンサーも復旧したら、エキパイ研磨作業の完了です。

全体として掛かった作業時間ですが、道具の準備から片付けまで、3~4時間掛かりました。

もっと時間を掛け、丁寧に隅々まで磨けば、磨いた分、隙間の奥からもピカピカと光ります。

 

面倒なので磨き易いところだけ磨きましたが、自己満足出来るくらいのキレイな状態となりましたので、ヨシとします。

 

最後に

今回のエキパイ磨きによってピカピカになりました。ここが、ステンレス管の良いところですね。

磨けば磨いただけ、その成果が表面に現れますので、やり甲斐があります。

 

年老いてきたバイクなので、良いことばかりではありません。作業の際に、エンジンヘッドカバー付近からのエンジンオイル滲み漏れを発見してしまいました。

また次の整備箇所を発見してしまいましたね(^_^;)

どうせエンジンヘッドカバーを外すなら、タペット調整も行うことになりそうです。

なんとも、手間が掛かるバイクです!

 

20年経過したバイクなので、コレくらいの作業は当たり前ですけどね。

 

 

minow.hatenablog.com

 

バイクシフター(ムーバー リフター)の代用品 (100均アイテムを使いバイクを滑らせ少し楽に移動)

目次

 

はじめに

バイクを自宅奥の駐車(保管)場所まで移動する際、狭い通路を通しています。

 

そんな通路は、全て直線であればよいのですが、残念ながら途中には左右へ2回も90度に曲がる必要があります。

一つ目の曲がり角はハンドル操作にて、ギリギリ曲がれます。

しかしもう一つの角は、バイクのハンドル操作では、何度切り直しても曲がることが出来きない難関となっています。

 

今までは、力任せにタイヤを浮かせて、方向転換させてきました。

ですので、バイクの方向転換をする度に思うことがあります。

 

もっと楽に移動出来ないかな?って。

 

そもそも、そんなところに駐車しなければいいじゃん!って、自分でも思います(^_^;)

 

しかし、他の趣味である分割ボートの保管用物置小屋が、車に近い方が便利であるため、優先順位の低いバイクが、一番奥まった場所に駐車するしかないんですね(泣)

 

旗竿地と呼ばれる、道路から少し奥まった土地になり、通路を有効活用出来れば、趣味の作業スペースや置き場として、良い場所にはなります。

最初に述べましたバイクの方向転換だけを除けばの話ですが。

 

不満ばかり言っていてはいけません。

バイクの方向転換を力任せに行っていましたが、少しは道具と知恵を使おうと思います。

 

一般的なバイクムーバー(シフター)

普通なら、このような

道具を使います。

リフターと言うだけあって、少しだけですがタイヤをリフトさせてます。そしてローラーでシフトします。

 

もしくはテクニックとして、サイドスタンドを使った方向転換などありますが、この位置関係では、そんなオーソドックスなメソッドは通用しないため、自分なりの方法を見つけようと思います。

 

どのような場所であるかお見せします。

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コンベックスを少し斜めにして、計測しています。190センチしかありません。

バイクの全長以下ですし、ハンドル操作ではなんともなりません。

 

(余談になりますが玄関先が、分割ボートの艤装品わ製作する時の作業場所になっています。)

 

話戻ります。

写真の左側からバイクをバックにて出してきますと、このような配置になります。

ここから、反時計回りに90度回転させ、バックにて出していくことしか、物理的に不可能な配置となります。
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さて、どんな感じにして方向転換させますかね?

 

 

便利な100均アイテムを使った簡易バイクムーバー

ここで、使う道具は100円ショップにて購入したプラスチックシート2枚になります。

材質は、ポリエチレンかポリスチレンのような、屈曲性能のある素材が適当です。

塩ビやアクリルなどの硬いプラスチックは、割れやすいため不向きな材料になります。
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1枚は厚さ1ミリ、もう1枚は厚さ2ミリになります。どちらも厚みは2ミリでも良いんですが、下側になるシートは厚みよりも少しでも大きい方が、一回で移動出来る距離が大きくとれます。

 

それでは実際の作業をお見せします。

これを、この様にセットします。f:id:Minow:20201105103944j:image

サイドスタンドを支点として、リヤタイヤを少し浮かせ、隙間にプラスチックシート2枚を、リヤタイヤの下に滑り込ませます。

シートは奥まで入れる必要はありません。

ほんの少しタイヤが乗ればよいのです。

あとで上側になる赤いシートだけ先に差し込んで、後で青色のシートを差し込んでも、上手くいきます。


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先にセットしておき、バイクのタイヤが乗るようにしてもよいのです。

が、私の目測が悪くて、なかなか思うように乗らないため、このようにセットしています。

 

 

あとは、プラスチック同士の滑り易さ(摩擦係数低減)を利用して、滑らせるだけです。

 

これ全て人力によるものと比べると、メチャクチャ軽く移動します!

 

力学的には、摩擦抵抗力の低減効果なんです。

コンクリート×タイヤ (摩擦係数メチャクチャ大きい) 

 →  プラスチック×プラスチック(メチャクチャ小さい)

と、半減以上します。

 

青色のシートが下側にしてありますが、端まで滑らせても、まだ移動量が不足しているようでしたら、下側のシートを移動させたい方向へ移動させ、差し込みます。
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こんな具合に、赤いシートの下側に奥まで差し込みます。
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そして、移動させたい方向に押すなり、引くなりって感じで、力を入れると楽に移動出来ます。

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たった200円台で実現出来る、簡易ターンテーブルみたいなものです。

もう一枚プラスチックシートがあれば、差し替えることなく一回で90度回転出来ます。

サイドスタンドも同じようにプラスチックシートの上を滑らせると、もっと楽に動かせます。

 

ちなみに、

2枚重ねたシートの上に、センタースタンドを立てて、その上で回すと、何も無い時より楽に回転します!

 

最後に

人力でも良いんですが、道具により楽できるところは、ラクしましょう!

道具も、高いから良いって訳ではありません。

金属製のリフターですと、それなりの大きさと重量になりますので、それなりの置場が必要になります。そして、バイクを移動させるための専用品にしかなりません。

(専用品として設計され、製作されてますから、当然そうなります。)

 

このプラスチックシートは、とても薄いため、普段は隙間にコンパクトに収納出来て、整備するときには工具置きや、チェーンを外した時の置き場になったりと、色々と使えて便利なアイテムです。

ダイソーさんですと、文房具コーナーにありますので、簡単に入手できます。

バイクリフター(ムーバー)があったら良いなと、思っている方がおられましたら、まずは一度お試しあれ!人力だけより楽になるはずです。

 

(追記)

その後、暇な冬に時間があったので、ステンレス材を溶接して本格的なシフターを自作してみました。

minow.hatenablog.com

更に楽に移動出来るようになりました。

リフターはプラスチックシートで代用すると楽に移動できるようになりますが、サイドスタンドだけは引っかかってしまいます。そこでサイドスタンドムーバーだけ追加するとと、比較的楽に移動できるようになります。

minow.hatenablog.com

 

スイングアーム分解 ピボット部のグリスアップ

目次 

 

はじめに

フロントフォーク周りを中心に分解や点検を行ってきました。

それに対して、リヤ周りの分解や点検は、最近全然行っていないことに気付きました。

そう言えば、1年前にスプロケットとチェーンを悪戦苦闘しながら交換した作業以来、リヤタイヤを外した覚えがないかな?

それでも、そんなにタイヤを外す必要はあったか?と思いつつも、数年点検したことがないスイングアームのピボットシャフト部に配置するニードルベアリングを点検することにしました。

 

スイングアーム分解作業

それでは作業開始します。
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後でも良いことですが、最もトルクの掛ったリヤアクスルとピボット部のナットを最初に緩めておきます。
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 ピボット部は、カバーの中に隠れています。マイナスドライバーにて外します。

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車体左側のボルトサイズは22mm
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車体右側のナットサイズは24mm
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大きなトルク(100N・m)にて締め付けられています。更にネジロック材にて固着しています。

はじめて外す時には、ここはインパクトレンチを使ったほうが無難です。

 

リヤアクスルと同じレンチのサイズになります。一緒に緩めておくと良いです。

ただし奥まっていますので、ソケットタイプでなければ外せません。

 

長いスピンナーハンドルを2本持っていないので、もう1本はトルクレンチを使っています。トルクレンチはラチェット機能もありますので、スピンナーハンドル代わりに使うと便利ですね。
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リヤブレーキのトルクロッド(トルクリンク)も外します。
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スイングアームを外す際には、何かと体勢的に外し難いので、サイレンサーを外します。

専用の工具にて外しましたが、このバネは先端がL型に曲がった細い棒で有れば、なんでも代用出来ます。
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こんなピックアップツールでも外せます。
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サイレンサーを外すと、この後のサスペンション取り外し作業も楽チンになりました。

外したもう一つの理由は、写真映りを良くするためでもあります(^_^;)
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トルクロッド(トルクリンク)を外します。
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チェーンカバーとリヤアクスルナットを外したら、タイヤを外します。
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サスペンションを外します。

リヤブレーキはステップ周りに引っ掛けておきます。

チェーンアジャスタは早々に外すところでしたね。
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ピボットシャフトを抜いたら、ようやくスイングアームが外れます。
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ピボット部の点検

スイングアームのピボット部は、どんな状態かな?
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どれどれ?グリスは黒ずんでいますが、脂っぽさは有ります。

 

チェーンバッファとダストシールを外します。
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錆も無くて、良い状態ですね。

 

反対側もグリスは汚れていますが、脂っ気はあります。
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ニードルベアリングの当たるスペーサに錆も有りません。

ジャリジャリした感じもありませんでした。
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ここは購入してから15年経過時(5年前)に、このニードルベアリング、ダストシールを交換してあります。状態が良いとは思いましたが、点検してみないことには確信が持てませんからね。まだまだ大丈夫そうです。

 

因みに、15年経過し交換した時は、グリスに脂っ気はなく、錆も出ていました。

このスイングアームのピボット部は、一度も点検したことがない場合、点検を兼ねてグリスアップだけはした方が良いと思います。

 

番外編(ニードルベアリング交換用ツール)

ニードルベアリングの交換なんですが、ホームセンターなどにて販売されるM16mmのコンクリートアンカーを使って外しました。

傘が開くように、センターポンチを後ろから打ち込み、ベアリングに食い込ませたら、叩いて押し出します。
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 センターポンチを使うと、アンカーとセンターポンチを分離しやすいため、数回使用出来ます。何より叩きやすいです。

 

 

これで、フロントホイールとリヤホイールのベアリングも外せます。

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ベアリングの嵌め込みには、長ボルトと丸座金、ナットを使い、締めこんでいくと、ベアリングがゆっくりと入っていきます。
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 簡易なベアリングインストーラーとなります。
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 ホームセンターなどでは建具コーナーにて、1個50円位で販売されています。

 

今回はベアリング交換は今回行いませんでしたが、グリスアップのみを行いました。

 

因みに、ここに使われているベアリングは、以前に交換しました。その時使用したベアアリングはこちらになります。

NTN-HMK2530 相当になります。

 

グリスアップ

ローラーベアリングの隙間に、指で押し込むようにして、塗りこみます。
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ダストシール、チェーンバッファなどを清掃したら、ここからは、外した順の逆に組戻していきます。
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最後に

スイングアームの取り外しには、センタースタンドがあれば、とても楽に作業が行えますね。私はセンタースタンドを取付けるために、マフラー交換までした位ですからね。

その恩恵は、その後の作業において多分に感じています。

 

今回の目的であったピボットシャフト部は、滅多に点検しない箇所になりますが、少なくても5~6年位に1回は点検したほうが良いのでは?と感じます。

 

サスペンション周りのセッティングを行うなら、車体の可動部であるステムとピボット部がスムーズに動いてくれないと、サスペンションがキチンと働いてくれませんからね。カスタムする前にキチンとした状態にあるか?重要だと思います。

 

今後はもう一度フロントフォークのセッティングをしようと考えていますが、その前にリヤサスのオーバーホールをしないといけません。

スイングアーム分解中にリヤサスを外した時、ダンパーゴムのヒビ割れを発見してしまいました。

オーバーホールしてから10年くらい経過しましたから、もうそんな時期になりましたね。

オーバーホールするのも3万円位の費用がかかりますから、新品にするか迷いますね。

 

 

【追記】

ここから2年後、分解・点検してグリスアップしました。

minow.hatenablog.com

 

そしてスイングアームにヒビ割れが見つかり溶接補修しました。

minow.hatenablog.com